撮影者が映らないよう360度カメラ側でなんとかならないの?後でアプリで加工はしないで楽したい。
そんな方向けの撮影方法を紹介します。
今回はTHETAを使った解説ですが、同じ方法を使えばInsta360等、その他の360度カメラでも使えるテクニックです。
目次
撮影者が映らないように撮影するアイテム
<必要なもの>
- 360度カメラ
- 三脚(何かしらでTHETAを固定できるもの)
- スマートフォン(iPhone、Androidどちらでも可)
- スマートン用無料撮影アプリ
だれでも持っていそうなものですね。三脚はTHETA専用やお高いものは必要ありません。
カメラ用の安いやつ十分です。なんならバックに入りそうな小型のゴリラポッドや、携帯を固定するフォルダー的なものでも構いません。THETAが固定できればなんでもOKです。
スマートフォンアプリは、スマホと360度カメラを接続可能なアプリでカメラをスマホから操作するものです。THETAの場合、標準の撮影アプリでOKです。今回はこのアプリでの設定方法を解説していきます。
繰り返しになりますが、このテクニックはTHETA以外の360度カメラでも使えます。
撮影者が映らないように撮影テクニック
簡単な撮影の流れです。
- 撮影場所に三脚を設置
- THETAの電源ON、スマホアプリでWi-Fi接続
- アプリで露出の設定
- セルフタイマーの設定
- 木や電柱の裏、建物などカメラに映り込まない場所に移動
それぞれの工程を詳しく解説していきます。
①撮影場所に三脚を設置
三脚を設置し、360度カメラを固定します。
三脚が無い場合は、360度カメラを固定できる方法で設置してください。
通行人が多い場合での三脚を利用しての撮影は、他の人に迷惑をかける場合があります。
通行人が三脚にがつまずいてケガをさせてしまう可能性があります。三脚の設置には十分に注意を払いましょう。
②THETAの電源ON、スマホアプリでWi-Fi接続
360度カメラ電源を入れて、スマホと接続します。接続方式は、Wi-FiでもBluetoothでも問題ありません。
自宅でスマホと360度カメラの接続方法について確認し、外出前に事前に接続テストを行いましょう。
「なぜか急にTHETAとWi-Fi接続できなくなった」方向けの記事です。私最近よく起きる事象なので、記事にまとめました。大切なシャッターチャンスを残すのは勘弁。
③アプリで露出の設定
スマホアプリを使って、撮影画像の露出設定を行います。
露出の調整方法が分からず、あまり画質にこだわらないという人は、自動モード(Auto)にしましょう。
詳しく知りたい方けに、THETAでの露出設定の方法をこの記事の後半で解説しています。
④セルフタイマーの設定
セルフタイマーの設定をします。
スマホのTHETAアプリ上でセルフタイマーの設定方法は以下の通りです。
- アプリ右上の歯車をクリック
- セルフタイマーをクリック
- 秒数を選択(10秒、5秒、2秒から選択できます)
- 完了をクリック
セルフタイマーの設定が完了したら、スマホアプリのシャッターボタンをタップして撮影を開始します。タップした後、セルフタイマーのカウントをスマホ画面上で確認できますので、カウンターが動き出したことをしっかり確認しましょう。
移動の際、THETAを固定した三脚にうっかり触れないよう注意しましょう。移動に時間がかかりそうな場合は、セルフタイマーの秒数を10秒にするなど余裕を持てる状況で撮影しましょう。
⑤木や電柱の裏、建物などカメラに映り込まない場所に移動
セルフタイマーが稼働したら、カメラに映らない場所に移動します。公園なら植物、遊具、ベンチなどの裏。観光地なら建物、電柱、自動販売機やゴミ箱の影などに身を隠しましょう。
気に入った撮影場所にも関わらず、どうしても隠れる場所がない場合はカメラから距離をとり、顔をカメラとは反対の方向に向け屈みましょう。
【備考】THETAでの露出調整方法
「露出」とは画像の明るさのことです。自動モードだと、画像の明るさを自動で調整してくれますが、意図した明るさにならず、もの凄く暗い画像にしあがったり、その逆に白飛びが目立つ仕上がりになる場合があります。また必要以上にISO感度が高くなり、ザラザラとノイズがのった画像に仕上がることがあります。
露出の調整は難しいものではありません。ぜひマスターして、より良い作品作りを行いましょう。
露出の調整はマニュアルモードを使いましょう
露出の調整を行うにはアプリ右下の四角いアイコンをタップします。「Auto」「TV」「ISO」「M」から選択しますが、おすすはM(マニュアル)です。マニュアルモードでは「ISO感度」と「シャッタースピード」で露出の調整を行います。
マニュアルモードでの設定①:ISO感度
スマホ用アプリでマニュアルモードに設定したら「ISO」をクリックし数値を100に設定します。夜間や屋内の暗所での撮影でもない限りISO感度を100を基準にします。次に説明するシャッタースピードを調整しても十分な露出が確保できない場合はISOの数値を100→200と少しずつ上げていきます。
マニュアルモードでの設定②:シャッタースピード
次に「Shutter Speed」をタップします。THETA Sでは60秒から6400分の1秒の間で設定できます。Shutter Speedの値を変えながら、画面を見つつ画面の明るさを確認します。プレビューとして映る明るさが写真の露出です。プレビューが暗いと感じる場合はShutter Speedの値を変更(左側にスワイプして数字を選択)。
逆に明るすぎで画面が真っ白の場合は、Shutter Speedをより早くする必要があります(右側にスワイプして数字を選択)。
プレビュー画面が表示されない場合
プレビュー下の右側のアイコンをタップしてみましょう。
ここではプレビューの画面を表示するか、しないか、する場合はどうのように表示するかを決めるメニューになっています。アイコン上に斜線が入っている場合、プレビューを表示しない設定です。これ以外のプレビューオプションに変更することでプレビューが表示されます。
白飛び、黒潰れが目立つ場合の補正方法
撮影した画像の明るい部分が白飛びしてしまったり、影になっている部分が黒潰れで見えにくい場合があります。撮影モードや撮影者の技術ではなく、カメラは明暗差の激しい環境が苦手です。これは360度カメラに限らずデジタル一眼レフのようなお高い機材でも同じです。
どうしても360度画像の白飛びと黒潰れを補正したい場合はアプリを使うことになります。アプリを使い360度画像をPC上で補正する方法は以下の記事にまとめました。360度画像を補正する前と後のサンプル付きです。
【備考】360度画像から三脚と三脚の影を綺麗に消す方法
この方法でも360度カメラを固定した三脚と、機材と三脚の影が360度画像に映り込むことがあります。
撮影した360度画像をVR用コンテンツ用にしっかり仕上げたい場合は、画像加工アプリを使って綺麗に削除する作業が必要です。VRツアー用、インドアビュー用に簡単に360度カメラの真下に映る機材を消す方法については別記事にまとめました。
まとめ
360度での撮影時に自分が映り込まない撮影方法を紹介しました。
この方法だと、撮影後に加工アプリを使う必要がありません。
- 機材:THEA S
- スマホ:iPhone 7
- THETAスマホアプリ:2.12.1(検証時の最新バージョン)